2012年4月25日水曜日

東南アジア空港整備、需要に対して後手の解説とか…

今日はフジサンケイグループのニュースを拝見しました。以下のような内容です。

東南アジア空港整備、需要に対して後手

東南アジア地域で格安航空会社(LCC)が急成長する中、空港整備が利用者増加に追いつかず、サービス低下を招いているほか、航空産業発展の妨げになっている。

インドネシアのジャカルタ・ポストによると、首都ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港は年間5100万人以上が利用し、1980年代半ばに設計した受容能力の2倍以上に達した。

実際に使ってみるとわかるのですが、ジャカルタ・スカルノハッタ空港の敷地面積はとても広いです。そのため新ターミナルが建設され、エアアジアなどの格安航空会社はそちらを利用しています。入国審査の混雑に加え、日本人なら並ぶ必要があるアライバルビザの列も長いです。ここで25ドルを支払った後に、入国審査を終え、ターンテーブルに向かうとターンテーブルが終わっているような状態です。

シンガポールのチャンギ空港は、LCC向けの「バジェットターミナル」を一時閉鎖し、新ターミナルを作る計画だが、2017年の完成までは混雑が悪化する恐れがある。
wikipediaのチャンギ空港の項目によると、バジェットターミナルを使っている全ての航空会社は一度、第2ターミナルへ集約し、新しく建設される第4ターミナルへ移動するようです。現在全ての格安航空会社がバジェットターミナルを使用しているわけではありません。実際に日本でも有名なAirAsia、JetStarAsiaの他、インドネシアのLion Airは第1ターミナルを使用しています。バジェットターミナルを使用している航空会社は、チャンギ空港を本拠地にしているTiger AirwaysとSebu Pacificなどの航空会社です。

後追いだとそういう発想をしがちですが、簡素にターミナルを建設しても全ての格安航空会社がそこを使用するとは限らないのです。クアラルンプールのLCCT(格安航空会社向けターミナル)にも同じことが言えます。

ジャカルタからシンガポールに飛ぶ旅客機は、着陸の順番待ちで上空で1時間も待機することがあるという。待機にともなう燃料代も軽視できず、航空運賃の値上がりにつながる可能性がある。

 タイのネーション紙によると、同国のインラック政権は、空港の混雑緩和のため、首都バンコクに往来するLCCをすべて、スワンナプーム(新バンコク)国際空港からドンムアン(旧バンコク国際)空港に移させる方針だ。スワンナプーム国際空港は、年間4500万人の受容能力に対して、11年は4800万人が利用し、12年には5100万人に増加する見込みだ。


私は平成の旅行者なのでドンムアンも啓徳も体験したことがありませんが、バンコクの昔の国際空港で、空軍と共用でした。ジャカルタにもそういう空港はあります。現在はOne Two Goなどが利用し、前の洪水で使用停止になったこともあります。


 米航空機大手ボーイングは、東南アジアのLCC数社から今後10年で470億ドル(約3兆8320億円)相当の旅客機を受注しているが、空港整備が遅れればキャンセルもあり得るとみて、危機感を募らせている。(シンガポール支局)

ボーイングを使用している航空会社には、Lion AirやタイのOne Two Goなどが思い当たります。
昔JALで使っていたB747-400などを見ることができます。またLion AirはB737-900のローンチカスタマー(端的に言えばその飛行機を一番注文した顧客)であり、デンパサールから福岡にも来る予定があるようです。

しかしながら、東南アジアで日本でも有名なAirAsiaは主にA320を利用し、部品の共同購入などで同社と連携しているJetStarもA320を使用しています。A320とB737は大きさ的に似通っていて、世界的にも売れ筋な機体でもあり、格安航空会社が大好きです。空港整備が遅れれば、機材の回転率が運営において重要である格安航空会社は嫌な思いをする可能性があり、そのためボーイングがそのような心配をするのかもしれません。

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