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2015年7月24日金曜日

中国軍の演習に台湾の総統府(首相官邸)そっくりな建物が登場

ということで大騒ぎになってるみたいですが、今更感がありますよね。

台湾総統府制圧を想定か=中国軍の市街戦演習

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150723-00000081-jij-cn

で、中国語のソースを観てみると…

http://www.v4.cc/News-253548.html

跨越2015という演習で人民解放軍は、UAV(無人兵器)を使った、斬首行動(中国語で主要都市の主要地点=台北の総統府?の制圧)に成功したということで21日に解放軍報から報道が出たようです。

こっちが跨がず、越えず、越えるべきか、跨ぐべきかって議論をしている最中でありますので、なんか向こう側の当事者がこんなことしていると不思議な感じがします。
調べていくうちに、跨越は実は「進歩」的な意味なんじゃないかって気もしてきましたが、東アジア情勢は20世紀から進歩したかどうかは疑問です。

http://military.china.com.cn/2015-06/07/content_35758822.htm


台中問題を武力で解決する姿勢も見て取れるし、中国は最新兵器、とくに無人兵器に関して米国と同様熱心に導入しようとしているのではないかなという感じもします。

台湾メディアによると中國の環球時報が「台湾メディアが騒いでるだけで自意識過剰」というコメントを翌日22日にしてたようです。

http://www.thenewslens.com/post/193645/





で、もう一つの台中問題なんですが…


台湾の台中市にある空軍基地も狙われているらしく、ちゃんとモデルがあるんですよね。
方角まできっちり揃ってるのが恐ろしいです。たぶん台湾で測量したスパイとかいたのかな?

あと、周りに爆撃跡みたいなのがあって興味深い。

ちなみにモデルのある位置はこのへんで、かなり内陸部です。
このへんはたしか蘭州軍区だった気がする。

問題になっている今回の演習は内蒙古自治区で行われました。
北京軍区に属している朱日和訓練基地です。

こっちも台湾もいろいろな議論とかして揉めておりますが、あっちもあっちで頑張っているということですね。
http://military.people.com.cn/BIG5/n/2015/0608/c1011-27118863.html


2014年6月27日金曜日

故宮博物院「ポスター改竄」事件

東京国立博物館で24日に開幕した台北国立故宮博物院―神品至宝展であるが、実は前日まで中止の危機にあったことは日本では知られていないようだ。

その原因は宣伝ポスターで新聞広告などから「国立」の文字を削除したことによる。

台湾が国として扱われることに対して反発する中国への配慮だ。

共同通信の報道によると、東京国立博物館のポスターには「台北国立」の表記があったが、問題のポスターは主催者としての日本メディア各社が作成したものだ。


ホームページに行くと主催者と特別協力の社名は確認できる。
しかしまぁ見事に・・・ですね。

台湾の国民党政権の指示によって、21日までに「国立」の文字を入れなければ中止と通告したようだ。

その後東京国立博物館側が謝罪し、23日から開幕日の24日の間にポスターに「国立」と付け加える作業をし、台湾側が折れてくれたらしい。
















一方で台湾ではそのような国民党政権に対して冷たい目線が注がれているらしい。
日本では「国立」の二文字にこだわったが、中国では「国立」なんてなくても文句は言わないし、馬英九総統は国家主権すら守る姿勢すらみせないじゃないかということらしい。

中国国民党はもちろん中国の政党なので、立場的には中国だが最近中国共産党にすり寄る姿勢はすさまじいらしい。前回の議場占拠でもあったように、民主的なプロセスを歪めてまでも中国を優先している。

台湾のネット上の風刺画みたいなやつ


実は台湾の人もNHKとか朝日や毎日などは中国よりで公正明大なんてとんでもないメディアだということを知っていて、今回も「馬桶(馬英九のことらしい)も日本のメディアも今の親密な日台関係を良く思っていないんだから利害が一致するじゃん」と指摘してくれた人もいた。

私も現総統は中国寄りで大学で「いかに尖閣諸島は中国の領土か」って論文書いちゃうほどの人だっていうのは知っている。

今回の教訓は日本も台湾もお互いをよく理解できているなら、煽動に乗らないでいらない争いを避けることができるということだと思う。

また、相互理解の大切さと今までの繋がりが他の国家間では見られないような有難いものだと認識できた。

2014年3月23日日曜日

民主主義はいかに護られるべきかという議論


現在台湾で立法院(台湾の国会)を学生が占拠し、両岸サービス業協定の強行採決に反対しています。

まぁいつも通り、日本ではあまり報道されていないようですね。本当に彼らは使えません。中国の方が台湾と比べて明らかに市場が大きいですし、金儲けを考えれば確かに魅力的ですが、倫理的にいただけないように思います。

Naverのまとめとかもありますし、関心さえ持てば自分で情報を探せる時代です。「ご教示ください。よろしくお願いします」なんて馬鹿なこと言ってないで検索しましょう。

現在台湾では南から北まで、様々な抗議運動が展開され、台北では立法府前に2万人が集まり、平日、仕事を終えた市民も彼らに加勢しました。

また、台南の国民党支部前や、高雄の美麗島などでも抗議運動が展開されました。

ちなみに、ここで抗議されている両岸服務貿易協定というのは台湾と中国(というより中国国民党と中国共産党?)の間で結ばれるかもしれないTPPに近いもののようです。

協定締結後のインフラやインターネット回線などによる国防への影響と、低所得者層への広範な影響が懸念されるため、野党の民進党と国民(自由時報の調査によると国民の70%)が協定の締結に際して、立法院(国会)での審議を要求していました。
3月18日、この協定に対する内部評議会が予定されていたが、両党間での分叫が壮絶を極めたため、結局評議会は開かれなかったが、その日の午後に中国国民党の張慶忠院長が突然、協定の可決と立法院の通過を宣言したため、明らかに不当な採決に市民と学生が抗議を決意し、今に至っているようです。
強行採決というには生ぬるいですね。採決すらしていませんから。

日本でも私の記憶の中では、民主党の時代に、民主主義のプロセスを無視するような事業仕分け(予算委員会は何のためにあるんでしょうね)や鳩山首相が勝手に国際会議に参加し、二酸化炭素25%削減を約束し、拍手を貰うなど挙げてみればきりがありませんが、


日本人は明日をみつめ、今日起こったことを無視して、忘れようとしてきました。


私が子供のころ、よく家に父親の友達や知り合いが集まって、酒を酌み交わしていました。一人は警察官で、一人は建築業、もう一人はサービス業です。

彼らは政治の話になると「誰が政治家になっても一緒だ」とか、警察とパチンコの話になると「パチンコはやくざと繋がらないように警察官を採用する」などと言ったように、諦めや現状の問題を肯定するような態度で話していました。

彼らは政治に不満があるようですが、政治についてもっとよく知ろうとか勉強しようとかそういうつもりは、全くありません。

日本人の大人が興味を持つのは会社の数字と今日の仕事だけかと思いました。私は彼らを見て、「大人ってそういうものだ」と逆にあきらめを覚えました。

どんなに格好が良い大人でも、社会について無関心で、それでいて「自分は大人だ」という体裁は整えられるのかもしれません。


私のそのような過去を顧みると、台湾の人々は本当に素晴らしく輝いて見えます。子供の未来と郷土、社会と民主主義のために、彼らは行動を起こしています。
そして抗議行動は非暴力的で、とても民主主義が生きています。

なによりも誰もが自分の社会に関心を持っています。

現在、立法府の中では様々な職業の人々がいます。そして、抗議者の活動を支えています。
また、香港からも台湾を香港の二の舞にしないようにという思いで応援に駆けつけている人もいます。
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立法府の中には医師団体が入っていて、学生を勇気付けています。



また、弁護士団体は学生がつかまった場合は45分以内にかけつけると宣言し、現在は立法府の中にも弁護士がいるような状態です。
それぞれの国民がそれぞれの立場からできることをしています。

日本人の立場から彼らを見ていると本当に泣けます。彼らにはぜひ民主主義を守り通して欲しいと願ってやみません。

日本が震災にあったときも関心を持ち最大の支援を私たちは頂きました。その彼らが次は自分の国の問題に対して、自分たちができることしながら、戦っています。

黑暗他總會過去 太陽一出來仍然會是好天氣 你有一個美麗的名字

私たちは彼らから何を学ぶべきなのでしょうか。



2012年4月30日月曜日

スプラトリー騒乱

 最近、というか近年、スプラトリー諸島をめぐってのベトナム・フィリピン・中国の間で領土問題が熱い。

 スプラトリー諸島とは東南アジアに位置する島々で構成され、周辺各国と中国・台湾が領有権を主張している。

地図で見ればこのあたり
1

























そのうち中国は以下の島々の領有権を主張し、関係各国と揉めている。

1



















(排他的経済水域は中沙諸島が中国領だと仮定して設定されていると思う。)

 近年、中国の経済成長が著しく、軍事費の伸びも同様に著しい。そのため、中国の「主権を守ろう」という意識の中、尖閣諸島や南沙諸島において国際紛争が加熱している。最近、南沙諸島においては、ベトナム・フィリピンと中国の間で国際紛争が熱を帯びている状態になってきている。

今回は3カ国の知っているだけの情報を書き込もうと思う。

ベトナム

 
 

 ベトナムと中国は犬猿の仲と言っても過言ではない歴史を共有している。その証拠に、ホーチミンシティの主な通りには中国の歴代王朝と元から国を守った英雄たちやその仲間の名前が用いられている。

 日本において、ベトナム・中国間の紛争では、ベトナムが勝った中越戦争が有名だ。しかしながら、中越戦争後に起きた中越国境紛争やスプラトリー諸島海戦でベトナムは中国に敗退した。また中国の経済躍進からベトナムと中国の軍事的な関係は必ずしもベトナム優位なものとは言えず、今日に至っている。

 
 ベトナムはインドやベトナム戦争で戦ったアメリカとも積極的に交流を行うようになり、
関係を築きたいと考えている。また、2002年5月までロシア軍が租借していたカムラン湾で、ベトナム政府は外国海軍の船舶向けにサービスを提供しているようで、他国との関係を構築することにより、中国への牽制に繋げたい思惑があるのではないかと私は考えている。このようにサービスを提供すれば、米露日印の軍艦がカムランを使用することができるだろう。

 ベトナムの立ち居地は対中で決して有利ではなく、他国との協力体制や集団的な安全保障の可能性を認識していると考えられる。

フィリピン

 
 フィリピンもベトナムと同様に集団的な安全保障の重要性を認識しているようだ。フィリピンは「アメリカと日本ほど頼りになる友人はいない」とアメリカと日本に協力を求め、中国への牽制へ繋げたい考えだろう。現在日本は、軍事的には無視できない存在ではあるが、憲法やその他の制約からフィリピンの期待には答えられないだろうと考えられる。しかしながら、日本の評価として周辺諸国にそのようなイメージがあるのだろう。

 
 フィリピンには元がアメリカの植民地であったこともあり、アメリカ海軍が駐留していた。しかしながら、1992年にアメリカはフィリピンから撤退した。フィリピンからアメリカが撤退した後、中国は活動を活発化させ、フィリピンのミスチーフ礁に上陸した。

 フィリピンは現在、石油採掘などのプロジェクトを活発化させ、実効支配を強化していく姿勢だと考えられる。また、その一方で前述のようにアメリカや日本などと関係を強化させたいようだ。また、アメリカとの軍事演習を行っている。

中国

 現在、軍事費の伸びと同時にこの海域で覇権を強める国が中国だ。しかし、その圧倒的な軍事力とは裏腹に、もし南沙諸島で戦うのなら、「ベトナム・フィリピンと海戦をする準備をし、場合によっては全面戦争」などの紙面が踊る環球時報の記事で、中国は複数の国を相手にすることを想定しているように思えた。

 その中で、「もう一つの利害関係者である中華民国(台湾)と協力できれば事態が変わる。なぜなら台湾はこの海域最大の島である大平島を実効支配しているからだ」という文章が見受けられた。

 おそらく台湾の領有権主張は日本が以前この島を台湾の行政区である高雄の一部として支配していたためか(訪問を行ったのが台湾本土派の民進党の陳氏だった)、中国と同じ理由だと考えられる。そして、1,150mの軍事用滑走路を建設し、ベトナム漁船などとにらみ合っている。

 この新聞では、台湾の現在のスプラトリー情勢をリサーチしている。記事の中には「台海巡護力不足」などと書かれ、まるで自国の事のように報道していた。

 しかしながら、中国もその難しさを認識し、理由を2つ挙げ、1つは台米関係、しかしながら台湾軍内部も"合作"の必要性を認識しているとしていた。2つめは民進党などの台湾本土派と国民党などの中華民国派の争いだそうだ。

 中国は大連の港に留置していた空母、ワイヤリーグを改修し、この海域に派遣するという計画もある。また尖閣諸島と同様に警備艇の派遣を活発に行い、この海域の主権を強めようという狙いがあるようだ。また、海軍の外洋化を促進したい中国は、この海域を抑えて、外洋に展開するという狙いも考えられる。


 

 現在ASEANの当事国の中では中国との外交的な距離感にばらつきがあるものの、議論をさらに上のレベルで行い、表向き平和な解決を各国は目指しているようではある。また米国・ロシアも議論に参加し、米国は当該国の行動の根拠がどのような国際法であるのか明確にするよう求めていた。悪い事態にならぬよう祈るばかりである。