2014年3月23日日曜日

民主主義はいかに護られるべきかという議論


現在台湾で立法院(台湾の国会)を学生が占拠し、両岸サービス業協定の強行採決に反対しています。

まぁいつも通り、日本ではあまり報道されていないようですね。本当に彼らは使えません。中国の方が台湾と比べて明らかに市場が大きいですし、金儲けを考えれば確かに魅力的ですが、倫理的にいただけないように思います。

Naverのまとめとかもありますし、関心さえ持てば自分で情報を探せる時代です。「ご教示ください。よろしくお願いします」なんて馬鹿なこと言ってないで検索しましょう。

現在台湾では南から北まで、様々な抗議運動が展開され、台北では立法府前に2万人が集まり、平日、仕事を終えた市民も彼らに加勢しました。

また、台南の国民党支部前や、高雄の美麗島などでも抗議運動が展開されました。

ちなみに、ここで抗議されている両岸服務貿易協定というのは台湾と中国(というより中国国民党と中国共産党?)の間で結ばれるかもしれないTPPに近いもののようです。

協定締結後のインフラやインターネット回線などによる国防への影響と、低所得者層への広範な影響が懸念されるため、野党の民進党と国民(自由時報の調査によると国民の70%)が協定の締結に際して、立法院(国会)での審議を要求していました。
3月18日、この協定に対する内部評議会が予定されていたが、両党間での分叫が壮絶を極めたため、結局評議会は開かれなかったが、その日の午後に中国国民党の張慶忠院長が突然、協定の可決と立法院の通過を宣言したため、明らかに不当な採決に市民と学生が抗議を決意し、今に至っているようです。
強行採決というには生ぬるいですね。採決すらしていませんから。

日本でも私の記憶の中では、民主党の時代に、民主主義のプロセスを無視するような事業仕分け(予算委員会は何のためにあるんでしょうね)や鳩山首相が勝手に国際会議に参加し、二酸化炭素25%削減を約束し、拍手を貰うなど挙げてみればきりがありませんが、


日本人は明日をみつめ、今日起こったことを無視して、忘れようとしてきました。


私が子供のころ、よく家に父親の友達や知り合いが集まって、酒を酌み交わしていました。一人は警察官で、一人は建築業、もう一人はサービス業です。

彼らは政治の話になると「誰が政治家になっても一緒だ」とか、警察とパチンコの話になると「パチンコはやくざと繋がらないように警察官を採用する」などと言ったように、諦めや現状の問題を肯定するような態度で話していました。

彼らは政治に不満があるようですが、政治についてもっとよく知ろうとか勉強しようとかそういうつもりは、全くありません。

日本人の大人が興味を持つのは会社の数字と今日の仕事だけかと思いました。私は彼らを見て、「大人ってそういうものだ」と逆にあきらめを覚えました。

どんなに格好が良い大人でも、社会について無関心で、それでいて「自分は大人だ」という体裁は整えられるのかもしれません。


私のそのような過去を顧みると、台湾の人々は本当に素晴らしく輝いて見えます。子供の未来と郷土、社会と民主主義のために、彼らは行動を起こしています。
そして抗議行動は非暴力的で、とても民主主義が生きています。

なによりも誰もが自分の社会に関心を持っています。

現在、立法府の中では様々な職業の人々がいます。そして、抗議者の活動を支えています。
また、香港からも台湾を香港の二の舞にしないようにという思いで応援に駆けつけている人もいます。
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立法府の中には医師団体が入っていて、学生を勇気付けています。



また、弁護士団体は学生がつかまった場合は45分以内にかけつけると宣言し、現在は立法府の中にも弁護士がいるような状態です。
それぞれの国民がそれぞれの立場からできることをしています。

日本人の立場から彼らを見ていると本当に泣けます。彼らにはぜひ民主主義を守り通して欲しいと願ってやみません。

日本が震災にあったときも関心を持ち最大の支援を私たちは頂きました。その彼らが次は自分の国の問題に対して、自分たちができることしながら、戦っています。

黑暗他總會過去 太陽一出來仍然會是好天氣 你有一個美麗的名字

私たちは彼らから何を学ぶべきなのでしょうか。