2013年6月20日木曜日

スマトラの煙、海を越える

 本日、シンガポールは一面煙に覆われている。原因はインドネシアのスマトラ島で、大規模な焼畑もしくは火災が発生しているためである。街で聞いた話によるとスマトラ島で大規模なプランテーションを焼いて、次の作物を植えるために土地を整地しているとか、大気の乾燥によって火災がおきているとか色々言われているが、原因は焼畑だと考えられる。

汚染値を示すPSIが321というクレイジーな状況下にあるシンガポールだが、なぜか通りを行きかう人々はマスクをしていない。マスクをもってくることをお勧めします。

今日はデパートなどはbusiness as usualという感じでした。店員さんがマスクをしていることを除いては・・・





なお、シンガポールのEnvironment and Water Resources MinisterのVivian Balakrishnan氏はインドネシアのMinister of EnvironmentのBalthasar Kambuaya氏に土地の所有権の地図と火災に責任を持つべき企業の名を挙げるようもとめている。

スマトラ島では以前から伝統的に焼畑をしていない人たちが森や木に火をつけ延焼を引き起こしたりする。また、森林を伐採するコストを火で焼くことによって簡略化する焼畑ではない行為が行われている。簡単に樹木に灯油をかけ火をつけ焼くのだ。その火は遠くシンガポールやインドネシアの島々、そしてマレーシアまでにも届き、健康被害や煙害をもたらす。法整備や取締りができていなかったりする現状や、「自分さえよければ」というモラルハザードな価値観が根底にはあると思う。


中国の黄砂で我々日本人も寛大な迷惑を被っているが、シンガポールにも同じような状況がある。この先、越境汚染への地球規模の対策はとても重要な課題になりそうだ。